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「おかあさんといっしょ」2016年7月のうたは子どもが踏み出す一歩を後押しする『まほうのくつ』

「おかあさんといっしょ」2016年7月のうたは『まほうのくつ』です。

 

一歩を踏み出せない子どもに、ふいに足元の靴が語りかけます。いっしょに踏み出そう!と。

そしてその子は、公園で友達の輪のなかに入れたり、泣いている子に声をかけたりすることができるようになります。

 

タイトルは『まほうのくつ』。でも、魔法といってもこの曲ではそんな大それたことができるようになるわけじゃないんですよね。
ふだんの生活で起きる何気ないひとコマ、そのなかでの、ほんのちょっとの一歩を踏み出す勇気をくれる歌です。

 

映像は大島亜佐子さんによるイラストアニメーションです。

今回はクレヨンや色鉛筆で塗ったようなタッチの手描きっぽいイラスト。どのご家庭にもあるような画材でできちゃうような、いわば落書きっぽさがある画面で。

これ、もちろんプロの手によってどの程度まで崩すかっていうのも絶妙に計算されての落書きなんだろうけど、子どもには親しみと安心感を与えますよね。

これってふだん自分が書いてる絵とたいして変わらないじゃん!?みたいな(そう感じさせるのもプロの技なんだろうけど)。

 

『まほうのくつ』

詞:野口時男、大野恭子
曲:牧野奏海
アニメーション:大島亜佐子

歌詞: 
http://www.nhk.or.jp/kids/pv/song/oka_so1607_kutsu.html

 

 

 

子どもの勇気を後押しする歌

 

公園で遊んでる子に混ざりたいのに声を掛けられないとか、泣いている子にどうしてあげたらいいかわからなくて固まるとか・・・。 

めっちゃ、あるある!!ですよね。

 

このシチュエーションって多分、あらゆる子どもによって、もう数えきれないぐらい繰り返されてきたんじゃないかと思います。
そのぐらい日常茶飯事というか、子どもが育つうちに自然と通っていく道なんじゃないかと思います。

くよくよ思い悩むほどじゃないし、その場をやり過ごせばそれまでなんだけど・・・っていうレベルですよね。

 

そんなささいな、ほんのちょっとの勇気が出なくて立ち止まってしまうこと。この歌ではその勇気を、子どもがいつも履いている「くつ」に語り掛けさせて、踏み出させています。

最終的にはこの歌を聞いたちびっ子たちが、ちょっとした勇気が出ない時、自分の靴を見て「まほうのくつ」だと思い込んで、勝手に勇気をもらって一歩を踏み出してくれたりしたら万々歳だと思います(親的には)。

 

ということで今月の歌、歌詞はとっても「おかあさんといっしょ」っぽいなぁと思いました。
勇気を与えたり、成長を感じたり、ちょっとメッセージ要素があったりというような、親子にとっての王道ソングですね。

 

打楽器のアレンジに心奪われる

 

歌詞はそんな感じで素直にすっと頭に入ってくるんですけど、今月の「まほうのくつ」ではメロディの方がよりインパクトがあったかなぁ。

冒頭、画面ではイラストの幕が開いて男の子と女の子が出てくるんですけど、これからミュージカルでも始まるのか?みたいな劇音楽っぽい雰囲気なんです。

 

特に、アレンジの打楽器の使い方がおもしろいなぁと思って聞いてます。
緩急があるというんですかね。ダカダカドコドコ鳴ったり、カカカカッ!みたいに高い音で鳴ったり、かと思うと使わないところは全く使わず、いきなり静寂があったり。

スムーズに流れないので、おっ!?みたいな引っかかりがあるんですよね。それが楽しい。
曲全体にミュージカルみたいな印象があるのは、その効果なのかなぁと思います。

 

ちなみに作曲の牧野奏海さんといえば、「おかあさんといっしょ」では『いえイェイ!』の作曲でおなじみです。
子どもも大人も♪いぇいぇいぇーぇい!と歌ってしまうノリの良い歌ですね。

ただそれ以外には牧野奏海さん、子ども向けの番組に携わったり、曲を作られたりしたという情報はあまり出てこなくて。

調べてみたら元々は、CMで流れるような曲をたくさん手掛けていらっしゃる方だったみたいです。

ミツカン酢、セキスイハイム、ハウス食品、パブロン、モスバーガー、日本ハム、ビオレ泡ハンドソープ・・・。

牧野奏海さんが関わっている音楽制作会社「株式会社青空」のサイトで、ざざーっとものすごい数紹介されていました。

こちらが気が付かなかっただけで、牧野奏海サウンドというのは、知らず知らずのうちに勝手に耳に入ってきていたようです。

 

CMソングというのは15秒や30秒という短い尺のなかで、どれだけ印象を与えられるか、耳に引っ掛かりを作れるかというのが勝負でしょうから。

前作『いえイェイ!』や、今回の『まほうのくつ』のようなメロディを生み出すことができるというのも、納得です。

 

 

 いえっ♪いえぇー♪

 

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