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井伊テレ子がEテレの子ども番組や特撮・アニメの感想をぐだぐだと書き綴ります。

「おかあさんといっしょ」9月のうたは哀愁ただよう『おもちゃのブルース』

2015年9月の「おかあさんといっしょ」のうたは『おもちゃのブルース』です。

片づけてもらえないおもちゃが自らの境遇を嘆くという、哀愁ただよう曲となっております。

 

『おもちゃのブルース』

作詞:大島亜佐子
作曲:久住昌之
アニメーション:秦俊子

 

『おもちゃのブルース』の作詞は大島亜佐子さん、作曲は久住昌之さん、アニメーションが秦俊子さん。

えーと、この制作陣、なにげに凄いです。

 

 

 

 

作詞は『冬の娘リッカロッカ』の大島亜佐子さん

 

まずね、大島亜佐子さん。作詞家であり、布アート作家であり、映像作家さんでいらっしゃるそうです。
これまでの「おかあさんといっしょ」では2014年1月のうた『冬の娘リッカロッカ』の作詞を担当されています。

『冬の娘リッカロッカ』の詩が紡ぎ出す、はかなげで優しい童話のような世界が大好きだったなぁ。
それに比べると今回の『おもちゃのブルース』は詞のなかに皮肉を込めたような現実的なところがありますね。おもちゃたちの深夜のボヤキについ笑ってしまいそうな感じ。

お気に入りのフレーズはサビの「しょんぼり がっくり ためいき フー」。たたみかけるような言葉の4連発は秀逸。

 

おもちゃのブルース 〜ヤサグレかわいいおもちゃのぼやき〜 | 「後頭部とほっぺたライン」大島亜佐子 Asako Ohsima blog

 

作曲と演奏は『孤独のグルメ』の久住昌之さん

 

そして作曲は久住昌之さん。
「孤独のグルメ」原作のエッセイストの方と同姓同名だなぁ、と思っていたらなんとご本人でした!

しかも作詞じゃなくて作曲担当っていうのにちょっとびっくりしたんですけどね。ミュージシャンとしての顔もお持ちだそうです。

今回の『おもちゃのブルース』では久住昌之さんを中心としたバンド「ザ・スクリーントーンズ」が編曲・演奏されているそうです。
久住昌之さんは「おかあさんといっしょ」で流れる曲中ではハーモニカ担当だそうですが、ご自身のバンドのライブではボーカルも担当されるようですね。

今週末、国立のライブハウスで久住昌之さん自らが歌う『おもちゃのブルース』が聞けるそうですよ。大人の男性が大人向けに歌う『おもちゃのブルース』ってのも、ちょっと聞いてみたいです。

 

才能あふれるアニメーション作家、秦俊子さん

 

さらに、アニメーションは秦俊子さんです。
この方のお名前、確かどこかで見かけたなぁ、と思ったんですよね。そしたら夕方「みんなのうた」で放送していた『とりあえず、タマで。』に同じお名前を見つけました。

この『とりあえず、タマで。』は「みんなのうた」2015年8-9月期のうたなので、今現在、まさに放送中の映像なんです。
同時期に同じアニメーション作家さんの作品が流れるのって珍しいですよね。コマ撮りアニメーションって制作に時間かかりますし、ひとりのアニメーション作家さんに依頼が重なるってこともなかなかないと思います。

そしたらさらにおののいたことに、NHK BSプレミアム「ワラッチャオ!」で放送中の『ゾンビーダンス』も手掛けてらっしゃるとか!!

秦俊子三作品同時放送!みたいな状態なんですね。
しかもそれぞれの作品で雰囲気を変えてらっしゃる・・・。おもちゃたちの目つきはやさぐれ、タマの瞳は何とも愛らしく、ゾンビの造形にはちょっとした狂気を込めて。
めっちゃ有能な方っぽいです。

 

おかあさんとっしょ「おもちゃのブルース」 | Toshiko Hata ---blog

 

おもちゃ達の切実な訴えは子どもに届くのか

 

この曲の登場人物(?)はぬいぐるみと、絵本と、クレヨン。

それぞれが、使った後に廊下に放りっぱなしだったり、棚にしまってもらえなかったり、失くされたりするんです。それに対する不満や愚痴を切々と語るわけですね。

だいすけお兄さんとたくみお姉さんの歌い方も、歌うというより語るという感じで、本当におもちゃが話しかけているかのような口調なんですよね。
その歌い方がまた哀愁を誘ってねー、この曲の雰囲気を決定づけてると思います。

「しょんぼり がっくり ためいき フー」の「フー」の言い方とか本っっ当に好きです。

 

おもちゃ達、哀愁ただようメロディにのせてこんな風に訴えてます。「おうちにかえりたい」「せなかがいたいよ」「しまってよ~」。

 

しかしですねー、この歌詞、どうもうちの6歳坊主には耳がイタイらしいんですね(笑)

使ったものは片づけろとか、いらないものは捨てなさいとか、普段からさんざん言われてますからね。
多分本人も分かっているけどできてないので、心に刺さるんでしょうね。
何ならこの曲を聴いたことを無かったことにしたい、みたいな感じですかね。

逆に3歳坊主の方は、片づけなきゃいけない、っていうのがまだ身に染みてないんですよね。
だから、おもちゃ達がステージで踊りながら歌ってるのをテレビで見て単純に喜んでる気がします。

 

ということで、この歌を聞いて顔をしかめるお子さんがいても、それは逆におもちゃが訴える内容をちゃんと理解している、ってことでいいのかもしれません。

この曲を好きじゃない子は実はお利口さんなんだよ!ってことで、今回の結論(何の)にしたいと思います。

 

 

飯テロ。

 

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