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「おかあさんといっしょ」2017年5月のうたはひとりひとりの個性の大切さをほのぼの歌う『とり』

「おかあさんといっしょ」2017年5月のうたは『とり』です。

 

花田ゆういちろうお兄さんにとっては4月の『そよかぜスニーカー』に続く2曲目の月のうたになります。

4月は新たなお兄さんお披露目の意味もあってか、歌って踊る本人出演映像でしたからね。5月は可愛らしいアニメーション映像になってまた印象がガラッと変わったなと。

 

この『とり』では丸っこい鳥が出てくるほのぼのとしたイラストアニメーションにあつこお姉さんとゆういちろうお兄さんが穏やかな歌声を重ねています。

 

『とり』

作詞・作曲:つだみさこ
編曲:栗原正己
アニメーション:保谷瑠美子

歌詞:
https://www.nhk.or.jp/kids/pv/song/oka_so1705_tori.html

 

 

 

 

だじゃれマイスターつだみさこ降臨

 

美しいピアノの音色ではじまるこの曲。パンパララポンポーン♪パンパララポンポーン♪ というなめらかな旋律が心に響きます。

そして出た。作詞・作曲つだみさこ。

 

つだみさこー!!

 

この5文字が見えただけで期待してしまいます。いったい今度は何をやらかしてくれるのかと。

 

つだみさこさんの登場は3回目ですかね。2014年11月のうた『きみ』、2016年1月のうた『つるのワルツ』と。

そして、そのたびに聞く人を独特のつだみさこワールドに引き込んできました。

 

つだみさこさん、注目してしまうのはやっぱりその歌詞です。言葉の選び取り方がものすごく特徴的なんですよね。どこにでもあるシンプルな単語を紡いでいるようでありながら、ふと気づくとその奥にある感情にぐっと引き寄せられるような仕掛けがほどこされてます。

その仕掛けは計算ずくなのか、天然なのか。ブログなんか拝見しててもふと漏らす言葉がとっても詩的だったりするので、やっぱりその感性のなせる技というのかな。

おだやかな歌を平穏に聞いてただけなのに、ふと気づいたら思いがけない深遠まで連れ去られてしまってる(笑)という感じです。

 

そしてそこに、つだみさこテイストの可愛らしい言葉遊びが混ざってきます。『きみ』ではタイトルの「きみ」を、たまごの「黄身」から木の「幹」、そしてかわいい「君」へと鮮やかに転化させました。

そして『つるのワルツ』ではラストのこのフレーズ。「つるのわーるつるのわーるつるのわーるつー♪」。

 

今回の『とり』では最初、ダチョウやらニワトリやら出てきて実際の「鳥」のことを歌いはじめるんですけどね。その「とり」という発音が、ひとりひとりの「とり」、いろとりどりの「とり」にも重なって、最後にはその後ろに壮大なテーマがあることが見えてきます。

誰しも、できることとできないことがある。ひとりひとりの個性を認め合って、助け合って、それぞれのつばさをはばたかせようよ、と。

 

ふざけているようで大真面目な部分もあって、ちょっとクスっと笑えて果てには感動してしまう。そんなへんてこりんな世界を展開するつだみさこさん、その繊細な言葉の選び取り方に敬意を表して、もはやだじゃれマイスターと呼ばせていただきたい。(いらないそんな称号)

 

 

ひとりひとりはいろとりどり

 

今回の『とり』の映像は保谷瑠美子さんのイラストアニメーションです。薄墨で和紙に書いたような、ぼぼぼぼっとにじんだラインが素朴な味を感じさせます。

そして黄色い鳥がアニメーションの主役。まん丸いかたちの、もけもけの毛玉みたいな子です。

ちょっと思ったのが、ほかに出てくるのはペンギンとかニワトリとか、わりとリアルに描かれた実在の鳥なんですよね。この子はヒヨコっぽいんだけど、ちょっとデフォルメされてるというかアニメっぽいというか、架空の鳥っていう雰囲気です。

そこにほかの鳥たちとの絵のギャップがあるんですけど、主役があえて何者でもない鳥であることで、感情移入しやすいというのかな。

思わずがんばれーって応援するような気持ちで見守ってしまいました。

 

 

ということで、今回の『とり』で注目したのはまずその歌詞やメロディ。その次にアニメーションだったんですよね。

なので実は、歌声に気が向いたのはその後のことでした。花田ゆういちろうお兄さん、月のうたとしてはまだ2曲目なのでその歌声も注目しようと思ってたんだけど、流れてみたらあまりに歌の世界観に溶け込んでてさりげなくて。

しかも聞いた感じではあつこお姉さんの方が目立って、ゆういちろうお兄さんはそれを優しーく支えているような雰囲気で。

 

4月の『そよかぜスニーカー』ではその存在感を元気にアピールしたゆういちろうお兄さんですけど、打って変わってこういう穏やかな歌い方もあるんだなーと。

今後もいろんな表現方法で楽しませてくれそうです。

 

みたび降臨。

 

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