Eテレの子ども向け料理番組、「すすめ!キッチン戦隊クックルン」。
戦隊という名前がつくからには、いつも何かと戦っているわけですね。その相手というのが、イラッキンという女ボス率いるダークイーターズです。
イラッキンはいつも宇宙船みたいなとこにいます。そしてイラッキンは結婚してます。そのダンナはクヨッペンといいます。そのクヨッペンが地球に怪人を派遣して、いろいろ悪さをさせるわけですね。
でもって、クヨッペンは必ずクックルンに負けちゃうので、イラッキンが「キィー!」ってなってダンナをお仕置き。
・・・っていうのがほぼ毎度の決まったパターン。
アラフォー以上の人はこの女ボスのお仕置きパターンで何かを思い出しますね。
誰っ!?タイムボカンシリーズの劣化コピーとか言った人っ(言ってない)。
あーでも、今回取り上げたいのはソコじゃありません。
このイラッキン、今年度に入ってからちょっと性格が変わったんですよ。
明らかな路線変更といいましょうか。
番組開始当初のイラッキン
番組がスタートした昨年度は、毎回の話がパターン化していて、イラッキンは命令してるかお仕置きしてるシーンしか登場しなかったんですよね。
ダンナに命令。いつもイライラ。ヘマしたらお仕置き。
これじゃ、すんげぇキツい女にしか見えません。
ク・・・クヨッペン、なんでこんないつもイライラしてる女がいいわけ!?
もしや、何か弱みでも握られてる?親どうしが決めた政略結婚で逆らえないとか?それとも実はいたぶられるのが快感な変態ドM!?
とまぁ、いろんな大人の事情を深読みしてしまうほど、あまりにあまりな性格だったんですよ。なので、クヨッペンに同情こそすれ、イラッキンに感情移入できるようなシーンは全然なかったわけですね。
最初なんてイラッキンの冷たい仕打ちに、ただの女ボスと部下だと思ってたぐらいです。
ある日クヨッペンがイラッキンのことを「かーちゃん」と呼んでるのを聞いて、こ、このふたり、夫婦だったのかー!!とぶったまげましたもの。
2014年度のイラッキン改革
で、今年度に入りまして。
その非道なイラッキンがちょっと変わった、というわけです。
具体的にはイラッキンとクヨッペンのふたりの関係性をあらわすようなエピソードが、ちょいちょいはさまれるようになりました。
例えばクヨッペンがイラッキンのために一生懸命プレゼントを探すとか。それに対してイラッキンが一瞬「アンタ・・・」とほろりとなったりとか。
頬を赤らめて喜んで、イラッキンも可愛いとこあるじゃん、みたいな。そういう夫婦の情のある部分が垣間見えるわけですね。
そしてその極めつけが今年度新たに制作されたエンディングテーマ曲「イラッキン愛のバラード」です。
そして登場「イラッキン愛のバラード」
これはイラッキンとクヨッペンのデュエットソングでして、ごくたまーにエンディングとして流れています。
正確な歌詞がわからないので何となく聞き取れる範囲ですが、ちょっとご紹介してみましょう。
まずは歌の冒頭、テンポのよい掛け合いから始まります。
(イラッキン) あんたを見てるとアタマがいたいの
(クヨッペン) そんなときはうたっちゃお
(イラッキン) クヨクヨしているあんたがイヤなの
(クヨッペン) こんなときは踊っちゃおっ♪
ここからなぜか頬を赤らめ、突如踊りだすふたり。高らかに歌い上げる、イラッキン。
(イラッキン) あーこの広い宇宙でなぜ出会ってしまったの あ~あ~
(クヨッペンのセリフ) それが運命ってやつだ
感極まってお互いの名前を叫びます。
(イラッキン) アンタ!
(クヨッペン) かーちゃん!
(イラッキン) アンタ!
(クヨッペン) かーちゃん!
そして耳に残る、おなじみの最後のフレーズ。
(ふたり) なんだかんだで はなれられないふたり~♪
イラッキンとクヨッペン、このふたりなんで夫婦やってんの?という視聴者の疑問に見事にこたえたアンサーソングとなっております。
夫婦ってのもいろいろ、奥深いですな。